フレンチレストランで働く際の重要ポイント

原則として予約制が多いです

高級フレンチにおいて仕事をスタートする前に、高級フレンチとはどういった特徴を持っているのか熟知しておくことが不可欠です。
高級フレンチにつきましては、原則として予約制のところが非常に多くなっています。
これに関しては、クライアントの多くが、デート、あるいは接待そして、記念日や、顔合わせなど、スペシャルな日において高級フレンチを有効に活用することが多いからです。
高級フレンチに関しましては、土曜日日曜日、祝日、加えてクリスマスといった記念日に、クライアントが増えることから、そのタイミングでは予約だけしか受け付けない、完全予約制といった店も増えてきています。
こうした特徴を働く上で理解しておく必要があります。

社員のレベルが高く一流のサービスが求められます

高級フレンチにおいては、サービス料、あるいはチャージ料と叫ばれているものをクライアントサイドよりいただいている店が非常に多くなっています。
その結果、その分だけ、サービスに関しては細部に亘ってしっかりしてる店が多くあります。
ひとつの例として、来店する際には、クライアントを席まで誘導したり、料理の案内を1品毎細部に至るまでしてくれたり、アレルギーがあるのなら料理をチェンジしてくれたり、帰るタイミングでお見送りをしてくれるサービスがあります。
とっさの場合のスタッフ対応も教え込まれており、クォリティーが高いサービスを受けることができるお店が非常に多くなっていますので、働く場合は意識する必要があります。

高級店に見合った働き方が求められます

高級というだけあり、クライアントが1食に使う額は、2名で1万円をオーバーしてくるのが通例です。
料理に関しても一流シェフが、ハイクラスな食材を活用している場合が非常に多く、家具や絵なども、高額品が多くなります。
ディナーの会計は二人で1万円をオーバーするのが普通ですから、それに見あった就労が求められます。
高級店で、最も重要な事は、どのようにしてクライアントを満足できるものにするサービスが可能かという事です。
従って、常時先読みして行動する事が肝要になってきます。
高級フレンチで勤務するのが初体験の場合には、絶えず従業員の真似をして動いていくところから始まり、なれて来たら、自分自身でクライアントがどういった事を考慮しているか、どういった事をしたら満足するか考察して立ち回る事になります。
また、ハイレベルなサービスが求められることから、スタッフの一つずつの振る舞い、話し方に細々とした指導が研修等で行われることになります。

高級フレンチのお店の雰囲気と特徴を知りたい

高級フレンチのお店は特別な日に利用しましょう

大切な人の誕生日や結婚記念日などの特別な日に、高級フレンチのお店を利用したい人が増加しています。
希望の日時に予約を入れたい場合は、3、4週間前から予約を入れておくと良いでしょう。
大体の予算や料理の好みなどを伝えておくと、若い年代の人も利用しやすいです。
日本の和食はお箸を使って食事をしますが、フランス料理の場合はナイフやフォーク、スプーンなどを使って頂きます。
基本的なテーブルマナーを知っておきたい人が多いですが、ナイフやフォークは外側から使うと良いでしょう。
料理を注文してから食前酒をオーダーしますが、赤ワインやスパークリングワインがお勧めです。
ホールスタッフは椅子をひとつだけひいてくれるので、女性に先に座らせてあげると良いでしょう。
ナプキンは口の汚れを取るために使用しますが、汚れている面が見えないように配慮しましょう。
食事の前にナプキンを膝の上に乗せて下さい。

高級フレンチの基本的なマナーを知っておこう

日本では携帯電話を使用しながら食事をする人が多いですが、高級フレンチのお店ではマナー違反になります。
携帯電話の電源は切っておくか、マナーモードにして食事中は使用しないことが大事です。
通話をするのは他の来客に迷惑が掛かってしまうので、もってのほかの行為です。
高級フレンチのお店では上品で落ち着ける雰囲気が特徴なので、静かな雰囲気を壊さないことも大事です。
女性はバッグなどの小物をテーブルに置かないように、注意をして下さい。
高級フレンチのお店では前菜やスープ、メインディッシュ、デザート、コーヒーなどが提供されます。
前菜はレタルやルッコラなどの野菜が出てきますが、食べにくい場合は小さくカットをして、口に運ぶと上品な印象を持ってもらえます。
スープは汁物ではなく、食事のひとつなのでゆっくりと音をたてずに飲むのがマナーです。
和食の汁物のように、器を持ち上げる行為もマナー違反なので絶対に避けて下さい。

ワインソムリエにアドバイスを受けてみよう

高級フレンチのお店では、ワインソムリエが在籍をしていますから、お勧めのワインをアドバイスしてもらうと良いでしょう。
芳醇な香りと渋みが好きな人は赤ワインがお勧めですが、淡泊な魚料理を味わう時は白ワインのほうが料理に合います。
事前に大体の予算を伝えておくと、希望に合ったお酒を提供してくれるので、安心して注文ができます。
食事が終わった後はフルーツや洋菓子などのデザートを提供してくれるので、フォークを使って味わうと良いでしょう。
高級な雰囲気のお店は非日常の体験ができるので、特別な日に利用して下さい。

フレンチのコースに込められた意味を知って快適に食事を

フルコースの料理にも1つ1つ意味がある

フレンチのコース料理はなぜ、1皿ずつ出てくるのでしょうか。
実は中世時代には盛大さを演出するために、今のように1皿ずつサーブされるのではなく、テーブルいっぱいに料理を並べてもてなしていたといわれています。
ですが、一気に並べると冷めてしまったり、硬くなってしまったり、冷たいものもぬるくなったり、溶けてしまったりするほか、食べるものも偏ってしまうのが難点です。
そこで、とあるシェフの発案から冷たいものは冷たく、温かいものは温かく楽しめ、誰もが平等に楽しめるよう、一人ずつに一品ずつもてなすスタイルが考案され、今のようなコース料理になったという歴史があるのです。
となると、どの順番で出すのかが問題になりますが、この順番や用いられる食材や調理法にも1つ1つ意味が込められており、たくさんの品数も気持ちよく食べられるように構成されています。
最初に提供されるオードブルは食欲を駆り立てる役割を担い、見た目の美しさで目から食欲を高め、塩気や酸味の効いた味付けで食欲を促進させるのです。

3つのメインディッシュ

オードブルの後からメインがスタートします。
メインディッシュというと肉料理がイメージされ、スープは前菜の1つ、魚料理はオマケみたいなものと思っている方もいるかもしれませんが、スープこそシェフのこだわりが見られる大切なメインの始まりなのです。
実はフランスではスープの内容にもランクがあります。
日本ではポタージュスープのほうがゴージャスで手間暇をかけていそうに思われますが、じっくりと時間をかけ、肉や野菜の旨みを引き出して、透明になるまで丁寧にこしたコンソメスープのほうが、ワンランク上のおもてなしとされています。
なお、スープがメインの最初に登場するのは、最初の段階では飲むほうが食べるより入りやすく、体を温めて胃腸の働きを活性化させることが期待できるためです。
魚料理のポワソンはお肉だけでなく、バランスよく食べることを意味し、その後、魚の生臭さを消し、お口の中をリセットする氷菓のソルベが間に挟まれます。
その後、フルコースの最大の見せ場となる肉料理のヴィアンドと一緒に、消化を助けるレギュームと呼ぶサラダが提供されます。

最後まで存分に楽しもう

甘いスイーツを楽しみにする方も多いデセールですが、フランス語ではお皿や料理を片づけるという意味があります。
メインの料理を片付けてカトラリーなども一新したあとで、頂くスイーツには食べ物を胃から腸へと押し出す働きを活性化させる働きもあると言われています。
カロリー過多になりそうなデセールにも、こんな意味があると知れば安心して食べることができるでしょう。
さらに一緒に頂くコーヒーには胃を働かせるためのリラックス効果や、脂肪燃焼を促すカフェインやポリフェノールが含まれています。