フレンチのコースに込められた意味を知って快適に食事を

フルコースの料理にも1つ1つ意味がある

フレンチのコース料理はなぜ、1皿ずつ出てくるのでしょうか。
実は中世時代には盛大さを演出するために、今のように1皿ずつサーブされるのではなく、テーブルいっぱいに料理を並べてもてなしていたといわれています。
ですが、一気に並べると冷めてしまったり、硬くなってしまったり、冷たいものもぬるくなったり、溶けてしまったりするほか、食べるものも偏ってしまうのが難点です。
そこで、とあるシェフの発案から冷たいものは冷たく、温かいものは温かく楽しめ、誰もが平等に楽しめるよう、一人ずつに一品ずつもてなすスタイルが考案され、今のようなコース料理になったという歴史があるのです。
となると、どの順番で出すのかが問題になりますが、この順番や用いられる食材や調理法にも1つ1つ意味が込められており、たくさんの品数も気持ちよく食べられるように構成されています。
最初に提供されるオードブルは食欲を駆り立てる役割を担い、見た目の美しさで目から食欲を高め、塩気や酸味の効いた味付けで食欲を促進させるのです。

3つのメインディッシュ

オードブルの後からメインがスタートします。
メインディッシュというと肉料理がイメージされ、スープは前菜の1つ、魚料理はオマケみたいなものと思っている方もいるかもしれませんが、スープこそシェフのこだわりが見られる大切なメインの始まりなのです。
実はフランスではスープの内容にもランクがあります。
日本ではポタージュスープのほうがゴージャスで手間暇をかけていそうに思われますが、じっくりと時間をかけ、肉や野菜の旨みを引き出して、透明になるまで丁寧にこしたコンソメスープのほうが、ワンランク上のおもてなしとされています。
なお、スープがメインの最初に登場するのは、最初の段階では飲むほうが食べるより入りやすく、体を温めて胃腸の働きを活性化させることが期待できるためです。
魚料理のポワソンはお肉だけでなく、バランスよく食べることを意味し、その後、魚の生臭さを消し、お口の中をリセットする氷菓のソルベが間に挟まれます。
その後、フルコースの最大の見せ場となる肉料理のヴィアンドと一緒に、消化を助けるレギュームと呼ぶサラダが提供されます。

最後まで存分に楽しもう

甘いスイーツを楽しみにする方も多いデセールですが、フランス語ではお皿や料理を片づけるという意味があります。
メインの料理を片付けてカトラリーなども一新したあとで、頂くスイーツには食べ物を胃から腸へと押し出す働きを活性化させる働きもあると言われています。
カロリー過多になりそうなデセールにも、こんな意味があると知れば安心して食べることができるでしょう。
さらに一緒に頂くコーヒーには胃を働かせるためのリラックス効果や、脂肪燃焼を促すカフェインやポリフェノールが含まれています。

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